虹色プライヴェイトflavor

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精神が女児な人の備忘録

レディプレイヤー1(とプリパラを照らし合わせた話)

ツイッターで大変好評なのでノった結果、満足しました。
だいたい過去ツイートからの引用です。
ネタバレ注意

ゲームを攻略していく体験を追従するようなストーリー展開が凄いというか、所謂サブカルチャーに対する感情や経緯を一つの映像体験に落とし込んだような名作。
それでいて、映像で脅かしたりハラハラさせたりするスピルバーグ作品らしい良さもあって非常に良かった。やはり彼は天才だと思う。

アルテミスとデートするための衣装に迷う下りでもそういうサブカルなノリが抜けないのも、ある意味親近感があるというか微笑ましいというか。
屋敷攻略のカギとなるホラー映画を見ているか見てないかが運命の分かれ目なのもマニアックなんだけど、
この映画におけるマニアックな要素はことごとく鼻につかないというか、君たちも分かってるよね?っていう前提みたいな雰囲気が感じられてまた良い。
まあヘボットに負けないぐらい半端ないオマージュ量で分かったのは1割あれば良い方だったんだが。
ただウェイドが乗るデロリアンはまさに自然と盛り込まれる過去作要素で痺れた。

この世界観はスピルバーグ作品(というか洋画)なりに、プリパラのような精神を受け継いでいるように思えた。
夢と憧れが詰まった場所だし皆がなりたいものになれる、でも明日への道しるべにもなるし、勇気を出して一歩踏み出すための場所でもある。

ゲームが好きな人間がゲームを道具としか見ない組織から守る為に戦う辺りも、思い思いの夢が叶えられるユメ幸せなプリパラを願った夢川ゆいイズムを感じる。
ハリデーが最後に”ゲームをプレイしてくれてありがとう”とウェイドに感謝を述べる下りは、この作品がゲームという文化をそれだけ大事にして生まれた事が詰まってて凄いし、つい最近観たエグゼイドのゲンムvsレーザーにおいて自分の作ったゲームのプレイヤー=街から人がいなくなって哀愁を抱かせた檀黎斗とも対照的で沁みる。

オアシスという世界が決して現実逃避する場所というか、現実に取って代わる場所ではなく、現実ではどうしたらいいか分からない事も、ここでならその手助けが出来る、そんな世界にしよう、これは”一人でプレイするゲームではない”というハリデーの理念が良すぎるので、それは「皆トモダチ」がモットーなプリパラともザッピングするし、プリパラの言葉を借りればまさにオアシスも”夢見る為のチケット”なのです。ウェイドがハリデーに抱いた憧れもまた”明日への道しるべ”だ。
ガタイの良い大男だったエイチが現実においては実は女性なのも、男だけど女の子みたいにプリパラを楽しんでも良いというレオナ・ウェストの逆アプローチみたいに見えて、余計にシンパシーを抱く。

オアシスを探索してる間も現実世界における振動などのしがらみから抜け出せず苦労するのは、そういう現実にとって代わる場所ではないみたいな節もあるのかと邪推したり。

ちなみに初見から4DXという贅沢な楽しみ方をしました。世界観に没入するタイプの映画だからある意味ガルパン以上にマッチして凄かったです。
腰は少し痛めた。水は切ってた。

原作小説もそのうち読みます。